「日本の常識!アメリカの常識?」改め・・・
語学留学のつもりが大学へ、海外就職へ、国際結婚へ・・・。あっというまに在米6年、永住権アリ。でも最初の頃は英語や習慣の違いにびっくりしたり、かなしかったり。今だから笑える苦労話を、これから留学する人、海外生活に憧れてる人へ!
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まず最初に白状しましょう。私は『3度目の正直』でやっと実技テストに合格しました。いやいや、今思い出しても苦しい道のりでしたよ、免許を取るっていうのは。一体誰だよ、無責任に「アメリカは免許取るのカンタンだよ」とか言ったのはっ、という心境でしたね。私に異様に運動神経というか、運転の才能がないだけなのかもしれませんけど。
筆記試験にパスしたら仮免許が貰えるので、それからは普通に道路を運転できます。ただし、助手席にカリフォルニアの免許を持った人が座っていることが条件。あとはいつ、どこを運転してようが全然かまいません。こちらには日本のような自動車教習所というのがないので、イキナリ最初から一般道路で練習開始となるわけです。(たまにガラ空きの駐車場なんかでぐるぐるまわって練習してるコもいますけど。)
車はもちろん自分で調達しなければいけません。日本の免許を持っててレンタカーできる人は全然問題無いけど、そうでない場合は友達にお願いして、練習&テストを受けに行くのに付き合ってもらいます。テストを受けるためにDMVに行くときも免許を持った同乗者が一緒でないといけないので。そしてその車が保険に入っていること、ブリンカーやワイパーが壊れていないことも試験を受ける前にチェックされるので、ちゃんとした車を持っている人にお願いしましょう。そう、免許を取るためには人付き合いが良くないととっても困りますよ。ま、みんなお互い様なので案外快く引き受けてくれることが多いですが。
さ、あとはひたすら練習、練習。いやー、緊張しますよ、イキナリ道路に出て行くのは。
私が当時住んでいたのはSanta Claraという郊外の住宅地(いわゆるシリコン・バレーのど真ん中です)だったので、歩行者がほとんどいなかったのがラッキーでした。これがサンフランシスコ市内に住んでたりすると、歩行者はぞろぞろいるわ、車はブンブン走ってるわ、どこもかしこも坂道だわ、で大変なんですけどね。テストはどこのDMVで受けても構わないので市内に住んでてもわざわざ郊外まで行ってテストを受ける人も多いです。
路上テストのポイントはLane change, 3 point turn, breaking, parking。
車線変更時の注意点は「顔の向き」。安全確認のため、ぐりっと肩越しに振り向いて車が来てないかどうかチェックします。日本の人がよくやるようにチラっと横目で見たり、サイドミラーを確認するだけだと大減点。あごが完全に肩につくくらいまでシッカリ顔を動かします。実際フリーウェイを走ってると、真横どころか真後ろまで振り返って見てるドライバーが多くて日本から来たばかりの頃はびっくりしてしまいました。もちろん顔を動かしたときに車が車線をはずれたりすると減点なのでコレは練習が必要です。
スリーポイントターンは簡単。ドライブウェイにアタマを突っ込んで、後ろを確認してからオシリからでて向きを変える、というやつですね。とりあえず安全確認さえキチンとすれば、多少モタついても大丈夫。これは私、とっても得意です。
停止はもちろん停止線手前で完全に止まることがポイント。たまに日本から来た人がブレーキをポンポン、ポーンと2,3回ふんで止まりますが、係員によっては「危険」と判断します。それよりは一気にすーっと、完全に止まるまでブレーキを踏み込むのが正解。
駐車は縦列駐車をさせられます。歩道に乗り上げず、前後を十分あけて停めること。コレが苦手な人は多いですよね。サンフランシスコ市内なんかだとみんなキチキチに停めているので、すっごく難しいのです。実際にはバンパーくらいぶつかってしまうのは日常茶飯事。テストの時はそうは言ってられませんが。この縦列駐車も郊外の道路ならラクラク簡単!なんせ1ブロック1台も車が停まってないという状態ですから。縦列とは名ばかりでただ端っこに寄って停まるだけ、という感じなんです。最後はDMVに戻ってきたときに駐車場でスムーズにパーキングスポットにおさめること。
どうです?こう並べて書くと結構簡単そうでしょ?
では何故わたしは2度も不合格だったのか・・・。
・・・ふっ。思い出すのも情けないですが、そもそも一回目は車をスタートさせる前におっことされてしまいました。
DMVの前まで車を持ってくると係員がでてきて、保険や車の登録について確認したあと、おもむろに車の後ろにまわって"Step on the break pedal!"と怒鳴りました。なんのこっちゃ、と思いながらもブレーキを踏んだのですが、彼女(係員は女性でした)は車の後ろに立ったまま、もう一度「ブレーキ踏んで!」と同じコトを言います。"I am pushing it down!"と怒鳴りながらぐっとペダルも踏んでいるのに、彼女は首を振って怒ったように「もっと強く!」と指示します。やけくそでほとんどオシリを浮かしてペダルの上に片足立ちしてやったら、やっと”OK!”。ブレーキランプが点くかどうかのテストだったんですね。係員が助手席に座りシートベルトをしたので、ほっとしたのもつかの間、左右のブリンカーがつくかどうかをチェックした後、"Hand signal to turn left"というではありませんか。
「ハ、ハンドシグナル?? 手旗信号ってこと?」
そんなことを聞かれるなんて、誰も言ってなかったよ〜とあせりながらも、手旗信号で左に曲がるといやぁコレしかない、と左腕を窓の外にだして人差し指で左を指してみました。"OK"の一言にホッ。"Turn rigth, then"
「・・・・・・・。」
左に曲がるときが左腕を伸ばすんだったら、右のときは右腕、だよね?と必死で考えて、左手でハンドルを持ち、右腕をまっすぐ横に伸ばしてみました。もちろん係員の顔をパンチしないように気をつけて・・・。
"……People can't see your arm in the car!"
係員は完全に呆れ顔。
"You don't know the hand signals, do you?"
と正面きって聞かれれば認めるしかないじゃないですか、見たことも聞いたこともないって。
右に曲がる時は左腕を窓からだして肘から先を上に曲げる、止まるときは肘から先を下に向ける、と教えてもらって"Oh! I see. I see."と喜んでみたところで、最後のダメ押しです。
"Turn on the hazard light."
ハイ、これはもうお手上げでした。だってハザードって何のコトか意味がわからなかったんですから。とりあえずどっかのライトだな、とおもってハンドル近くのレバーをガチャガチャしてると、なんとハンドルが突然ガクっと下を向いてしまってびっくり仰天。慌てて元に戻してると、係員のおばサンは大きなため息をついておもむろにペンを取りだし、テストレポートにでっかく「F」と書いて渡しました。「ルールブックをよーくしっかり読んでからテストの予約をしなさい。」
あとで友達に聞いてみたところ、ハザード・ライトやハンドシグナルについては確認されなかったと言う人がほとんど。たまたまあの係員にあたったのは運が悪かったんですねぇ。(と、今だ自分の勉強不足を反省していない・・・)それとも私がアジア系だから意地悪されたんでしょうか。
2度目のテストのときは無事DMVを出発できました。ただし停車時のブレーキがスムーズでなかったり、車線変更の際の顔の動かし方が足りなかったり、一時停止サインで1秒くらいしか止まらなかったりで減点の連続。係員がどこが悪かったか逐一説明してくれたおかげで納得のできる(?)不合格でした。
そのあと毎日毎日練習しての3度目の正直。係員がでっかい黒人オジサンだったのでドキドキしてしまいましたが、実はとってもフレンドリーないい人で、「おっ、コレが3度目かい?リラックス、リラーックス!」と鼻歌交じり。このオジサン、ブレーキライトのチェックもブリンカーのチェックもなし、もちろんハンドシグナルなんて聞かずにさっさと助手席に座ると"Let's go!"。スピード制限35マイルの道を30マイルで走っても(周りの車は45マイルくらいで走っているので異様に遅く感じる)、停止線の5メートルくらい手前で止まってしまったのでズリズリ前に転がしても、スリーポイントターンに3分くらいかかっても、ぜ〜んぜん気にしない!あげくにまわりに1台も車がない道で縦列駐車に5分くらいかかって前に行ったり後ろに行ったりを繰り返しても"Good job! Perfect!" なんと減点ゼロ、で合格でした。
一度目のテストのときにこのオジサンが担当だったら、私も他の人と同じように「アメリカのテストってめちゃめちゃ簡単だよー。誰でも取れるって」と言いふらしていたんでしょうね、きっと。
仮免許をとってから実に1ヶ月半後、やっとやっとカリフォルニアのドライバーズ・ライセンスをもらえたときはウルウルするほど嬉しかった・・・。ただし路上テストにパスしたらその場で写真を撮る、ということを知らなかった私はスッピンのぼさぼさ頭。免許更新の際も写真は同じものを使われるのでドライバーズ・ライセンスは今だに誰にも見せていません。みなさん、テストを受けに行くときは写真OKの支度をしていってくださいね。
ちなみに1ヶ月半、私を見捨てずに助手席に座って毎日練習に付き合ってくれたアメリカ人は今わたしのダンナさまです。これも運命でしょーか?!
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