「日本の常識!アメリカの常識?」改め・・・
語学留学のつもりが大学へ、海外就職へ、国際結婚へ・・・。あっというまに在米6年、永住権アリ。でも最初の頃は英語や習慣の違いにびっくりしたり、かなしかったり。今だから笑える苦労話を、これから留学する人、海外生活に憧れてる人へ!
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(3)ストロベリー・ソーダ
アメリカン・インディアンのお祭り"パウワウ"でフード・ブースを手伝うことになった時のこと。
足し算引き算が早いとおだてられて(実は数字なんて見るのもキライなんですが)、オーダーをきいて支払いをうけドリンクを渡す、という役をもらいました。最初はオーダーが聞き取れるかなと不安だったのですが、なんせ売ってるものは"インディアン・タコ"、"フライド・ブレッド"と数種類の缶ソーダのみ。聞き間違えようもなくて順調にオーダーをとり、慣れてきたら "Hi, how are you doing today?" もスムーズに口からでてきます。
だんだんお祭りが盛り上がってくるとフード・ブースにも長い行列ができ、17歳くらいのティーンエイジャー・カップルの順番に。もうすっかり応対に慣れていた私はにっこり笑って "What would you like?"とそのかわいい白人の女のコに聞きました。と、彼女は"Fried bread and xxxxxx."。 xxxxxが聞き取れなかった私は"Fried bread and what?"と聞き返します。うっかり聞き逃す、というのはアメリカ人同士でもあることなのでこうして聞き返すのは別におかしくありません。彼女も気にすることなく繰り返してくれます。
女のコ:"Fried bread and xxx soda."
私 :(あ、なんだソーダか、とさっそくアイスクーラーの中に手をいれて)"I'm sorry, what kind of soda?"
女のコ:"xxx soda."
私 :"? What??
女のコ:"xxx soda."
私 :???(まだわからない)
これだけ聞き返すと女のコも不審な顔をしているし、後ろにはどんどん人が並んでいるので、さすがに私も焦ってきましたがxxxの部分がどうしても聞き取れないのです。ライムでもないし、オレンジでもないし、ジンジャーエールでもダイエットでもない…。こんな時に限って他のスタッフも忙しくて誰にもヘルプしてもらえません。アイスクーラーの中を適当に探していれば女のコが「あ、それだ」とか何とか言ってくれるかも、と期待して氷水の中にヒジまでつけて引っ掻き回していたんですが、カップルはうさんくさげにジーッと見ているだけ。異様に長い時間がたったような気がした頃、やっと私の苦境に気づいてくれた人が。
「何探してるの?」とアイスクーラーを覗き込んだのはスタッフの1人の弟、Mike。さっきからブース内を走り回ってはみんなに怒られていたいたずらっ子です。自分が何を探してるかわからない私は彼の質問にも「あー、うー」。Mikeは私の返事はまったく気にせず、ソーダを待っている女のコに"What drink do you want?"と元気いっぱいに聞きます。"xxx soda."と聞くと"OK!"とシャツを腕まくり。私に向かってアイスクラーラーから手を出すようにいいます。"I'll look for it. It may be on the very bottom. It's too cold to put your arm in, right?"
がらがらかき回して彼が取り出したのはStrawberry Soda。私がどうしても聞き取れなかったのは「ストロベリー」だったのです。
そもそもストロベリー・ソーダなんてものがあることすら知らなかった私。まさかStrawberryだとは思いつきもしなかったのでどうしても耳に入ってこなかったのです。「大体のカン」でいつも人と話していたので事前知識がないと途端にアタマが白紙状態になってしまうんですね。
でもMikeはそんなこととは知らず、私がずっと飲み物担当で何度も冷たいアイスクーラーに手をいれてるはかわいそう、と他のスタッフに抗議、その後飲み物係を引き受けてくれたのです。たった11歳の男のコなのに妙にカッコよく、頼り甲斐があるように見えてしまいましたよ。
6年後の今、彼は17歳の高校生。マジ、カッコいいです。
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